よもやま話
よもやま ま〜てぃんシリーズ(45)
2018年05月11日
 どういう人が治りにくいのか?(2)

 中国春秋時代末期に伝説的な名医「扁鵲(へんじゃく)」がいたようですが、中国の歴史家「司馬遷(しばせん)」が編纂した中国の歴史書『史記』の中の『列伝』七十巻には『扁鵲倉公列伝』があります。ここに「六不治」という興味深い内容が記載されています。

@「驕恣不論於理,一不治也」
 驕恣(きょうし)理を論ぜざるは、一の不治なり。驕(おご)り高ぶって、道理を無視する人。
[意訳]はたから見れば問題があると思われることでも、自分が正しいと思い込み、医師や他人の忠告やアドバイスを聞き入れない人は、一つの不治である。

A「軽身重財,二不治也」
 身を軽くし財を重くすは、二の不治なり。
[意訳]自分の身体を大事にせずに酷使したり不摂生したりしてでも、財産を増やすことや仕事の方を重要視する人は、二つの不治である。

B「衣食不能適,三不治也」
 衣食適する能わざるは、三の不治なり。
[意訳]季節や環境に適した衣服を着ることをしなかったり、食事の内容や方法に問題がある人は、三つの不治である。

C「陰陽併,臓気不定,四不治也」
 陰陽并せ、臓気定まらざるは、四の不治なり。
[意訳]陰陽の気が定まらず、併せて臓腑の気も安定しない人は、四つの不治である。

D「形羸不能服薬,五不治也」
 形つかれて薬を服する能わざるは、五の不治なり。
[意訳]肉体的に痩(や)せ衰え、薬を服用することさえできなくなった人は、五つの不治である。

E「信巫不信医,六不治也」
 巫女を信じ医を信ぜざるは、六の不治なり。
[意訳]占いや迷信を信じて、医者の言うことを信じない人は、六つの不治である。

「六不治」の後にはこう書かれています。
「有此一者,則重難治也」
 此れ一の者有るは、すなわち重くして治し難しなり。
[意訳]この一つでもあれば、状態が重く治すのが困難である。

 いかがですか。二千年以上を経ても、この六つのどれもが現代でもしっかり当てはまることに私は驚きました。意味の深いこの「六不治」という言葉は、もっと一般に普及してもいい言葉だなと思っております。
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